俺もリンゴをのせたお皿をテーブルに置くと、由優がベッドから降りて、こちらにやってきた。


まだ熱が下がったばかりのせいか、少しフラフラしている由優が倒れないように、手を添えながらゆっくりと座らせた。


「待たせてごめんな?」


「私も着替えるのに時間掛かってたから大丈夫…。それより理緒…、もしかして夕食…食べてなかったの…?」


トレーのご飯を見た由優は、心配そうな表情を浮かべた。


「由優が苦しんでる時に食べれるわけねぇじゃん…。頭も心も由優でいっぱいだからさ…。」


柔らかな髪に指を通すと、ピクリと由優の体が跳ねるのが分かった。