「だいぶ顔色よくなったみたいね!具合はどう?」


「寒気も感じなくなったよ!今、熱も測ったんだけど37.0度だったの。」


嬉しそうに話す由優を見ていたら、つられて笑顔になっていた。


「良かったわね!これも理緒君のおかげよね…!」


「うん…。」


由優のお母さんは、部屋の中の小さなテーブルにトレーを置くと、照れながら頷く由優を微笑ましそうに見た。


「そうそう!由優のリクエストした果物、理緒君が用意してくれたからね!じゃあ…、お母さんは二人の邪魔になるから下に行こうかな…。」


由優のお母さんは、素早く立ち上がると、あっという間に部屋から出ていってしまった。