しばらくすると、慌ただしく動いていた由優のお母さんがトレーに色々とのせ始めた。


「出来上がり。これ、理緒君の夕食だから、良かったら食べて?大したものじゃないから、口に合うか分からないけど……」


テーブルに置かれたトレーには、ふっくらしたご飯、お吸い物、焼き魚、サラダがのせられていて、とても美味しそうだ。


「こんなに頂いてしまってもいいんですか……?」


「理緒君も何も食べずに由優の看病してくれてたんだから、お腹空いてるでしょ?これじゃ足りないかもしれないけど……ご飯は、お代わり自由だから、遠慮しないで食べてね!」


笑顔でトレーを持つ由優のお母さんに、心がじんわりと温かくなっていた。