「それじゃあ、2階に戻りますね…。」


キッチンの水道でタオルを冷やして、リンゴをのせたお皿を持った。


「理緒君、私も由優の様子が気になるから、一緒に部屋に行かせてもらってもいい?」


「はい。」


俺が答えると、由優のお母さんは、“ちょっと待っててね”と言って、コンロの火をつけたり、冷蔵庫から何か取り出したりしている。


俺はお皿やタオルを手にしたまま、その様子を見ていた。