「ど…どうして?」


「さっきから、手が少し震えてる…。暑いくらいの店内なのに寒そうにしてるじゃん…。」


手が震えてたこと…気付かれてたんだ…。


「由優、ちょっとごめんな…。」


理緒は不意に私のおでこに手をあてると、驚いた表情を浮かべた。


「やっぱり、すげぇ熱あるじゃん…。頬も火照ってるし…。とりあえず、店出るぞ?」


混雑する店内の人ごみをかきわけるようにして、私たちは外に出た。