「あっ……」


ふと上から聞こえてきた理緒の声に、私は顔を上げた。





「雪……」


理緒が夜空を見上げて呟く。


私も同じように、理緒の胸の中に抱きしめられたまま、見上げると…



フワリと舞い降りてくる小さな白い雪が視界に映った。