「これ…、前に俺が、また作って欲しいって言ったカップケーキとクッキーだ…。由優、作ってくれたんだな…。」 声を弾ませながら、理緒はニッコリと笑った。 「今回は、新しく抹茶のカップケーキも作ってみたから、帰ったらゆっくり食べてね…。」 「帰るまで待てねぇから、今食べようかな。」 理緒は箱の中から、抹茶のカップケーキを取り出した。 包んである小さな透明の袋を開け、パクッと食べた途端… 理緒の表情は満面の笑顔になっていた。