僕が目線を下に向けて溜息をつくと、急に肩に重みを感じた。


原因は、五月蠅い春也。




「まじか!?んじゃ、愛莉ターゲット決定?!」


「は?聞いてなかったわけ?」




春也が僕の背後に回って、僕の首に腕を回すように縋る春也。


なんか、気持ち悪い。


周りから見れば、ただのホモじゃんか。


まぁ…まだ、可愛いって人気の僕らだからマシだけど…。





「何が?」


「…。…バカだ」


「はぁ?!」





どうやら、ボソッと言った声が聞こえたみたいで、急に僕の耳元で大声で叫ぶ春也。


ったく…本当にうるさいんだってば…。








「今日、校門前集合」


「何で?」






今まで黙っていた翼が口を開いて、僕に聞いた。


何でって…そりゃ…




「愛莉が来るから」