愛して 私の俺様執事様!!~執事様は秘密がお好き~


「よくできました、お嬢様」


ニッコリキラースマイルを湛え、私の頭をわしわしと撫でた。

そしてそっと引き寄せるとおでこに優しいキスを落とした。


「ちょっ……!!」


ドキドキと胸が鳴り、なんか視界がグラグラ揺れそうになる。

あまりの不意打ちに見上げて抵抗しようとする私に、けれど香椎くんの笑顔はあまりにもキレイで言おうとした言葉を飲み込んでしまった。


「御褒美」

「え?」

「あったほうがいいでしょ?」


子供扱いされることに多少の苛立ちと抵抗はあるものの。

それでもその相手が香椎くんだと……素直に頷いてしまう自分がいた。

なんだよなんだよなんだよ、私ったら!!

どうしちゃったっていうの?

たかがおでこにキス。
たかが頭撫でられただけ。

なのに。
なのに。
なのに。

心の真ん中が熱くって、ギュッとなって、ドキドキ言って。

もうたまらないくらいに痺れてる。