なんでなんでなんでそんな顔してるの!?
気になっちゃうじゃない。
ものすっごく気になっちゃうじゃない!!
「かし……」
いくん……と続けようとして、不意に抱き寄せられ、心臓が一気に加速していく。
どうして?
なんか心配事なの?
聞きたいけど聞けない。
ただ彼の顎がそっと私の頭の上に乗り、腰に回された手がやんわりと私を包み込んでいた。
「守るから」
囁きに顔を上げたかったけれど、香椎君はそうさせまいとしているのか、強く私のことを胸の中に押し込める。
「セリの守りたいものはオレが全部守るから、安心して」
「香椎君……」
耳元から聞こえてくる香椎君の鼓動を聞きながら……やっぱり傍にいてほしい。
なんてことを思ってしまったのだった。


