「ん~とッ……ちょっと違うかなぁ」
そう答えると、マシューはムムッと眉を寄せて目をつむった後、思いついたかのように呟いた。
「好きな奴がいるんだな、セリ」
思わずビクッと身体が震えてしまった。
Bingo!!
って叫びたくなっちゃうじゃない。
「いるんだな?」
ぐっと顔を寄せられて、澄みきった緑の瞳で迫られる。
「ん~と……まぁ、いる……かなぁ」
濁しきれなくてそう答えると、マシューはアイシングをやめて、仁王立ちして見せた。
「そいつの名前を言え。勝負する!!」
「は?」
「どっちがセリを嫁にするか、勝負する!!」
どーしてそうなる?


