愛して 私の俺様執事様!!~執事様は秘密がお好き~


よし、これで行こう!!


「さぁ、着きましたよ」


エターナルランドの入場口に車が横付けされ、私たち四人は岳尚様を先頭に入場口へと車から降りて向かう。

異様な雰囲気はもう言うまでもない。

従業員たちがびっしりと横並びで私たちを出迎えている。


「どの口が『特別扱いしない』なんてことを言ったんだろうなぁ」


明らかに岳尚様に向かって香椎くんが言ったけど、間違っちゃいなんでツッコめなかった。


「これくらいは『九条家』の人間なので仕方ないと諦めていただきたいなぁ」


岳尚様も負けちゃいない。

ため息が出そうになりながら、それでもなんとかこらえながら岳尚様のあとに続く。

入場ゲートは勿論顔パスで。

でも一応腕には『当日フリーパス』のゴム製のバンドは装着された。

入場ゲートのお姉さんがたは皆美女で、岳尚様に深々とお辞儀をした。

それを当たり前のように受け取る岳尚様の姿に、私は妙にイラッとしていた。


普段見えないところが見えるのはいいことばかりじゃない。


逆に香椎くんはそのお姉さん一人一人に「ありがとう」とか「大変ですね」とか声を掛けている。


いや、それはそれでやりすぎかも……というか、女性にそんなにソフトにいっぱい声かけるなよと。

ジェラシー感じている私のおバカ!!