ウチは淡々と雄獅に道を案内した。
「ここがウチ。来たらダメだからね?」

ウチが言うと雄獅は大きくうなずいた。

外は真っ暗だ。
今日は晴れていて、星が綺麗。

「雄獅、携帯貸して!」

雄獅が頬を赤らめた。
女からの呼び捨てに慣れてないようだ。

無言で携帯を差し出してくれた。
「ここにウチのアドレス入れとくね!」

『分かった、また来いよ?』

雄獅は満面の笑みで言ってきた。

「うん、来る時は連絡入れるから迎えよろしく!」

「じゃ!」

家に入るウチを寂しそうに見ている雄獅を後にし、ウチは家に入った。