さっきから


杉下くんは不機嫌です。



なんでかな。


「ねぇねぇ、杉下くん。」




「うるせぇ……」



「なんで、拗ねてるの?」




「拗ねてねえよ。なんなんだてめぇは。」



ふーっ



煙をこちら側にむけて吹きつけると


彼はそっぽを向いてしまった



いまだ空中に漂う煙に


陶酔感にも似た快楽のようなものを覚えるようになったのは


ここにきはじめてすぐ





杉下くんのかもし出す


ゆったりとしていて、


それでいて鋭い空気とか



フェロモンが出ているんじゃないかって思うくらいの


色気とか




いろんなものが交じり合って




私を虜にする