「杉下くん、ひどいね。」



「はっ…なにをいまさら。」




もたれ掛っていた壁から背を離すとゴロリと杉下くんの隣に寝転んだあたしは




ぐ~っと



ひとつ伸びをした。



「てめぇ、なにしてんだ」


「ん~?昼寝、しようかなぁって。」



どう?杉下くんも。




そうやって声をかけたら



ふっ



と鼻で笑われた



かと思うと



杉下くんはあたしの隣に


同じように


ゴロンと寝転がって



「夢んなかでまで、お前と会うとか。ごめんだぜ」



といって静かに目を閉じた


暫くしてすーすーと規則正しい寝息が聞こえてきたころ




「あたしは、会いたいな」





そんな冗談めいたことをつぶやいてから目をとじた。