「あッ!!ごめん…」 春は急いで足をどけた。 女の子の制服は自分の学校と同じものだった。 「…学校一緒なんだ…」 そう声をかけたのは俺の本能がこの子を逃がしちゃいけないと とっさに判断したから。 離しちゃいけないと判断したから――― それからずっと春を見ていた女の子が口をひらいたのは 学校の最寄り駅の1つ手前の駅だった