俺達は中に入り、奥へと進んでいった。



「やっぱり誰か居るようね。こんな洞窟に灯りがついてるし。」


涼風が辺りを見回して言った。


「ご丁寧に道案内してくれてんだろ?」


俺はタバコを落として踏みつけた。



しばらく歩くと広がった場所に出た。



今のところ何も襲ってこないし、目立った気配もないな。






「わぁ~!!何やねん!!しつこいわ!!」



奥の方から男の声がして、声の主がこっちに走ってきているのが見た。


その男の後ろには死体の団体が追ってきていた。



「ん?ちぃっ!」


男は俺達を見て死体の方に振り返り、手をあげた。



「召雷‥地雷蜘蛛(じらいぐも)!!」


男の手に雷が集まり、それを地面に当てると、地面から出た雷が死体に襲いかかって黒こげにした。



「こんな所でいちゃついてたら危ないで?ちゃっちゃとホテルにでも行ってきぃや。」



何だこいつ?


後ろを見てみると、黒こげの死体は立ち上がっている。


涼風を見ると、気付いてるようで扇子を広げた。



「何や?びびってんのか?」


男が言うと同時に俺達は動いた。



俺は悪魔の腕に鎌を生やして死体の顔面に鎌を突き刺し、すぐにしゃがんで足を斬った。



そして、手を合わせて地面につけた。



「デスニードル。」



針の山が死体を襲う。



『あぁ~…!』


死体が俺に抱きつく。


俺は死体の腹を膝で蹴り、ひるんだのを見て思いっきり押して頭から縦に真っ二つにした。



涼風の方を見ると、もう終わらせていたようだ。



「そういえば‥さっき何か言ったか?」


俺は振り返って男に言った。


「ダサいわね~…。気配くらい気付きなさいよ」


涼風は男に扇子を指して言った。