―情報屋 米―
「お願いします!」
俺は米さんに頭を下げた。
「優…こればかりは教えるわけにはいかないんだよ。もう帰んなさい。」
米さんはそう言って奥の方に行く。
俺も靴を脱いで奥に行った。
「頼むよ米さん!俺…少しでも薫の役に立ちたいんだ!」
そう言うと米さんは俺を見た。
「……薫があんたを連れて行かないのは…あんたに始末屋稼業を頼んだってことだよ?その思いをあんたは無駄にして薫を追いかけるのかい?」
米さんは真剣な表情で俺を見る。
その表情を見て何にも言えなくなった。
「すいませ~ん!米って人居ます?」
女の人の声がして、米さんは店に戻った。
俺も米さんについて行った。
「あなたが扇杜1の情報屋?私は…って…あなた確か薫と一緒に居た可愛い子じゃない!」
来ていた人は涼風さんだった。
「何だい。あんた達知り合いなのかい?」
米さんが俺達を見て言った。
「知り合いというか…以前戦った人だね。」
「まぁね。あっ…私は涼風です!ある情報が欲しくてここに来たんだけど。」
涼風さんは扇子を広げて言った。
「情報ね。ほら…優邪魔だよ。奥の方に座ってなさい!」
俺は米さんに言われた通りにゲーム機の前のイスに座った。
