「―…う…!優!」


ん…う~ん…。


目を開けると理恵ちゃんが居た。


「おはよ!もうお昼だけどね!」


理恵ちゃんは笑いながら言って、部屋の窓を開ける。


「おはよ~…。薫は起きた…?」


目を擦りながら聞いた。


「薫?部屋には居なかったけど…タバコでも買いに行ってるんじゃない?」


寝ぼけてた頭が一気に働いて現実に戻った。



「あっ…ごめんごめん!薫用事があるって出てたんだった!」


俺がそう言うと理恵ちゃんは俺の顔を覗く。


「何かあったの?薫がここに居ないなんて珍しいじゃん。」


「何もないよ?それより…お腹すいた!」


俺は笑って言った。



「はいはい。もうできてるから下に降りてきて!」


理恵ちゃんはそう言って下に降りていった。



薫…大丈夫かな…。


あの傷でどこに居るんだろ?



あとで米さんの所に行ってちゃんと場所聞かなくちゃ。


俺も覚悟して行かなきゃ。
今回の相手は多分ただ者じゃないんだろうし。