「米さん!!はぁ…はぁ…はぁ…」



息を整えて米さんを待った。


あれ?


もう寝たかな…。



「米さん!!」



「今日は客が多いね~。何だい優?」



米さんが奥の方から出てきた。



「よかった~!米さん、聞きたいことがあるんだけど…」


俺はイスに座って駄菓子を手にとって食べた。



「何だい?」



「今日戦った相手が薫に始まりの地って言ってたんだけど…米さん知ってる?」



そう言うと、米さんの表情が変わった。



「米さん?」


「……残念だけど私は知らないね~。薫に聞いた方が早いんじゃないかい?」



絶対知ってる…。


バカなオレでもわかる。



「薫には聞けない…。始末屋は…解散だって言われたんだ…。だから俺の独断で…。」



米さんは溜め息をついた。



「薫はあんたを巻き込みたくないから言ったんじゃないのかい?あんたは薫の荷を背負えないと思われたから解散したんだよ。

私に教えれることは何もない。
今日は帰んなさい。」



「……ありがとうございます。」



俺はそう言って帰り始めた。



今日はってことは…



明日来なさいってことだ。




薫…。


俺も薫の荷を背負うから、待っててね。







第3章~深奈多の神隠し~




―完―