始末屋


-戦いから1年後-







ザッ…


ザッ…


ザッ…


カチッ…シュボッ!



「ふ~。」


ボスッ。




「あっ!薫!!久しぶり!!」



「久しぶりだな。」



俺と優はそれぞれ修行の長旅を終え、初めて戦った場所に戻ってきていた。


「髪切ったんだね!」


俺の髪を指して言った。


今は襟足は肩にかかるくらいで、前髪も鼻の辺りまでにしていた。


「外国は暑かったり寒かったりするから丁度よくしたんだよ。そういうお前はロン毛になってるじゃん。」


俺はタバコを吸って言った。


優の髪の毛は襟足が背中まであり、サイドも耳が少し隠れるくらいだったのが、肩まで伸びていた。


前髪は後ろで結んでいるが、何本かは前に落ちていた。


「願掛けみたいな感じかな!まぁ今は気に入ってるからしばらく切らないけど!」


優は笑って言った。


それじゃ願掛けじゃねぇよ。


相変わらずバカは治ってないらしい。



「薫。俺…少し学んだ気がする。優しさだけじゃ何も救えない。だから…俺が救える範囲の人だけを救おうって思えた。皆を救うなんて…1人じゃ絶対無理だと思うから。俺はそう生きていこうと思う。」


優は伸びをして俺に構えた。


「1年も世界回って出した答えがそれかよ。本当に相変わらずバカだよ。お前が護りたい物…大切と思う物の為に戦えばいい。誰も彼も救うなんてのはな…神様やら政治家やらに任せとけばいいんだよ。お前はただの人間なんだから。」


手の骨を鳴らして優に構えた。


「じゃあ…始めるか。決着…着けてやるよ。」


俺は笑って言った。


「うん!絶対負けないよ!!」




俺と優は同時に殴りかかった。












始末屋



―完結―