始末屋



―理恵と愛―




「はぁ?その件に関してはAプランじゃなくてBプランで行きなさいって言ったわよね?予算の都合?…あんたねぇ…私はお父様に確認してそっちで行けって言われてんのよ!文句があるなら社長室ノックして聞いてきな!わかった?今度…ふざけたこと言ったらどうなるかわかってんでしょうね?…わかったならすぐ切り替えなさい!」


そう言って内線を切った。


はぁ…。
社長の娘だからって舐めてんのかしら。


コンコンッ。


「理恵様…愛お嬢様がお見えになっておりますが。」


愛ちゃん?


どうしたんだろ?



「通していいわ。」


私が言うと、ドアが開いて愛ちゃんが入ってきた。


「お疲れ様です。美味しいシュークリーム買ってきましたんで…一休みしませんか?」


愛ちゃんは箱を見せて私に笑顔で言った。









「はい!どうぞ。」


コーヒーを入れて愛ちゃんの前に置き、私も愛ちゃんの隣に座った。


「ん~!やっぱり理恵さんの入れるコーヒーは始末屋さんで飲んだ時も思ってましたが…何だか心が暖まります!」


コーヒーを飲んで言う。


始末屋か~…。


「…あの日常から抜けると…何だか平和が退屈に感じちゃう。今頃どこで何してんだか。」


私もコーヒーを一口飲んだ。


「お疲れじゃないですか?何だか必死に仕事してる風に見えます。」


心配そうに愛ちゃんが言った。


「仕事してないと何だか落ち着かないのよね~。あの2人はそれぞれ桜さんと愛ちゃんが居るし…私がマネージャーをすることはきっと無いわ!だから今できることをやろうって思ったの。」


シュークリームを一口食べて言った。


「私はそうなったらちゃんと優に言いますよ?始末屋さんのマネージャーは理恵さんしか似合わないと思いますし!理恵さんが羨ましいです。だって…もう理恵さんもちゃんと始末屋さんの一員じゃないですか!」


愛ちゃんが笑って言った。


一員…か…。



私は少し笑みをこぼし、コーヒーを飲んだ。