始末屋

準備が全部終わってしばらくすると、理恵が車で迎えに来てくれた。



「仕事残ってるのにあんた達は…。あんた達じゃなかったら父さん確実に怒ってたよ。」


理恵は運転しながら俺に言った。


「たまには息抜きもいいじゃねぇか。」


タバコをくわえた。


「タバコ吸わないでよ?只でさえ狭いんだから!」


ちっ…。


人の車はめんどくさい。


タバコを直して腕を組んだ。



ん?


ふと外を見ると、徒党を組んでいる人達が目についた。


『深奈多神隠し!しっかりした調査求む!』


看板にそう書いてある。


そういえば結局…深奈多の神隠し事件は




都市伝説扱いされて、何の音沙汰もなしだったな。


あれを見ると…まだ神隠しは起こってるってことか。



「薫どうしたの?」


理恵が俺に言う。


「いや…神隠し事件で仕事回ってくるかと思っててな。とんだ予想外れだ。」



シートを倒して、理恵に言った。



「神隠し事件か。さすがに実体のない物はあんた達でも始末できないでしょ?」



理恵が俺に言う。



「まぁな。もし、異世界に通じる扉ってやつが深奈多にあるなら別だが。ここ最近の深奈多はおかしい部分が多すぎる。深奈多で行方不明者が出ましたなんてニュース聞いたの初めてだよ。」



俺は窓から流れる景色を見ながら言った。


「前回の仕事の事件も契約者が起こした物だ。今回も…もしかしたら悪魔の契約者が絡んでるのかもしれないだろ?」



理恵を見て言った。



「可能性はなくもないわね。」



一番気になるのは…



最近の悪魔の事件が、どうも派手になってきていることだ。



何か起こる前触れか…。