始末屋



『……起きなさい。起きなさい…薫…。』


俺を呼ぶ声が聞こえ、目を開けた。


そこは目の前を川が流れる花畑だった。



ここ…どこだ…?


俺は…何をしてたんだっけ…?



『やっと起きたのね。薫。』


声がする方を見ると、知らない綺麗な女性が隣に座っていた。


髪は肩まであり、優しい顔をしている。


「……あんた誰だ?何で俺の名前を知ってる。」


そう言うと、女性は笑った。


『何でかしらね!でも…私は貴方を知ってるわ。』



変な奴…。


「ここはどこだ?」


俺は辺りを見回して聞いた。


『ここはね…貴方が居てはいけない場所よ。』


答えになってねぇっての…。



何だか変わった奴だな~…。



しばらくすると、目の前に白い扉が現れた。


『あれで薫の居るべき場所に戻れるわ。こんな所に居ないでちゃんと帰りなさい。薫がここに来るのは早すぎるわ。』


そう言って俺を立ち上がらせ、背中を押した。



『薫…貴方がこの扉を開けて…居るべき場所に戻れば…更に過酷な人生になるわ…。

それでも…ちゃんと元気で居てね…?
辛い道を歩ませて…ごめんなさいね…。』


女性は俺の背中に抱きついて泣いた。



『さぁ、もう…行きなさい。私はどんな時でも薫を見守ってるから。』


俺はドアに手をかけ、女性の方を見た。


「あんた…名前は?」


名前を聞くが、首を振っただけで何も答えなかった。



これ以上聞いても無駄か…。


よくわかんねぇけど…居るべき場所に戻るか…。



ドアを開けると、眩しい光が俺を包み込んだ。



『頑張ってね?薫…。私の…可愛い息子…。』


息子?!


もしかして…母さ