徐々に心音が早くなるのを感じ、痛みも出始めてきた。
まだだ…。
まだ保ってくれないと困るんだよ…。
歯を食い縛り、痛みがないようにした。
『薫~。あんただけよ?私をゾクゾクさせるのは。でも…まだ足りない!全然こんなんじゃ足りないわ!もっと…もっと…もっと…もっと!私を楽しませてよ薫。』
棍棒を回しながら言う。
「俺がお前を楽しませるかよ。そんな時間も暇もない。こう見えて俺は忙しいんだよ。
この戦いの後…死神と会う約束してんだ。時間も無いからさっさと消えろ。」
断罪をしまった。
「魂喰らいの鎌…無限埋葬。」
闇の中から無限埋葬を出し、デスアビスに向けた。
そろそろ仕掛けるか…。
あいつの伸びた鼻を折る…罠を…。
『楽しい時間の始まりね♪魂喰らいの鎌…赤死天魔(せきしてんま)。』
真っ赤な細い鎌を出し、俺に斬りかかってきた。
無限埋葬で受け止め、俺は背後に回り込んだ。
デスアビスは鎌を俺に向かって振る。
持ち手で受け止めて無限埋葬を回して、デスアビスの鎌を落とした。
「死ね。」
無限埋葬を振り上げ、デスアビスの体を斬った。
『鮮血の棘。』
グサッ!
流れ落ちる血が、棘に変わって俺の腹を突き刺した。
「ちっ…!」
後ろに下がって無限埋葬を振り上げ、闇を纏わせた。
「破壊斬技…鴉!!」
無限埋葬を振り、闇が黒い鳥に変わってデスアビスに襲いかかる。
『ふ~ん…。絶望の…輪廻♪♪』
鎌を握り、同じように闇を纏わせ、絶望の輪廻で鴉を斬って相殺させた。
「バカが。」
俺は既にデスアビスの目の前に来ていて、聖水を投げた。
「その体から…出て行け!!」
無限埋葬で聖水の入った小瓶を斬り、聖水が飛び散った。
