始末屋


俺とデスアビスはそのまま睨み合いを続ける。


『いいわ。とことん殺り合いましょう?私が勝つのは目に見えてるけどね!』


右腕についた銀のブレスレットが光り、氷を纏った鞭を出した。


『これ…北海道で私が奪ったの♪あの魔具屋の顔は…今でも忘れられないわ♪』


デスアビスは笑って言う。


和志…。


拳を握りしめた。


冷静になれ…。
感情的になるな…。


深呼吸をして心を落ち着かせた。



「首切り紅堕羅…"断罪"。」


闇が目の前に広がり、それに手を入れて断罪を出した。


鞘から刀を抜くと、紅色に光る刃が姿を見せる。


「俺に残された時間は少ない。最初から…全開で行くぞ!!」



刀をしっかり握り、デスアビスに斬りかかった


デスアビスはしゃがんで避け、鞭で断罪を持っている右手を捕らえた。


鞭を手繰り寄せ、俺の顔面に蹴りかかる。


鞘で蹴りを止めて、断罪を地面に落とし、顔面を殴り飛ばした。


左手で断罪を持ち、デスアビスに斬りかかる。


デスアビスは足で断罪を蹴り上げ、そのまま体を回転させて俺の顔面を蹴り飛ばした。


『死神の双剣…双恨堕落(そうこんだらく)。』


鈍く鋼色に光る棘がついた2本の棍棒を出して、俺に殴りかかる。



棍棒を鞘で受け止めていき、落ちてくる断罪をキャッチしてデスアビスに斬りかかった。


デスアビスは一瞬で俺の背後に立ち、棍棒を振り上げた。


体をデスアビスの方に向けて棍棒を受け止めた。



『必死ね~♪まだまだ本気なんて出してないわよ?』


「嘘つけよ。顔に少し焦りが見えてきたぞ?」



俺達は同時に距離を取った。