―薫―
闇を潜り抜けると、真ん中辺りにデスアビスが居た。
始まりの場所…。
まさかここで決着着けるとは思ってなかった。
『薫♪久しぶりね~♪私が用意したアトラクション…どうだったかしら?』
デスアビスは笑いながら俺に言う。
タバコをくわえて火をつけた。
「最悪だったよ。あんなアトラクションを楽しめる奴が居るなら…目の前に連れて来てほしいくらいだ。」
煙を吐いて言った。
『この時をずっと待ってたわ。デスアビルと契約した薫が…強くなり…自信がついた所を私が殺す…♪最っ高のシチュエーションよ!
でも…今の薫にそんな余裕ないかもね。薫が死ぬのが先か、私が薫を殺すのが先か…どちらにしても…荒西 薫は今日ここで終わりを迎える。残念だわ~。歯向かってくる人間が居なくなっちゃうなんて!』
そう言って高笑いをし始めた。
「俺はお前に殺されるつもりなんてねぇよ。」
タバコを吸って地面に落とし、足で火をもみ消した。
「今日お前に勝ち…桜を取り戻して…自分の人生に幕を降ろす。有終の美ってやつを飾らないと…死んでも死にきれないんだよ。
お前との長い因縁も…めんどくさい人生も…俺の契約者としての生活も…今日この場所で全部終わらせる…。」
俺はデスアビスに向かって構えた。
「覚悟しろよ?今までの恨み…全部お前にぶつけてやるからな。」
『…桜って子を取り戻したとしても…体が機能しないんじゃ死んだも同然よね?
私が再生の能力を使わなかったらどうなるか「デスニードル。」
デスアビスの真下から黒い針の山が飛び出し、体を突き刺した。
『ちっ…!』
舌打ちをして針を抜き、デスアビスは体を再生した。
「してんじゃねぇか…再生。お前が再生しようがしまいが俺は構わない。再生しないなら…さっさとお前を殺すだけだ。」
俺は笑って言った。
