「涼風…。俺に戦い方を教えてくれてありがとう。涼風姉が居たから…今こうやって戦えてる俺が居る。本当にありがとう。」
涼風を見て言った。
「何よ…突然。」
呆然と俺を見て言った。
「楓。お前にはいつも世話かけたな。俺を叱ってくれたり…依頼を一緒にこなしてくれたり…俺を励ましてくれたり…。いつも俺を助けてくれたお前の言葉に感謝してる。ありがとう。」
「気にせんでえぇ。これからも世話かけろ。」
楓は笑って言った。
「玲央奈はさっきみたいに傷を治してくれるし…戦闘の実力でも俺を助けてくれた。陰で支えてくれるし…俺を心配してわざわざ俺の所まで来てくれる。それが俺には嬉しかったよ。」
玲央奈は照れて笑った。
「史朗…二朗。北海道では敵同士だったのに…こんな無茶苦茶な依頼受けてくれてありがとう。いつか…俺もお前達を助けるから、いつでも呼んでくれ。今度は必ず俺がお前達の役に立つから。」
史朗と二朗は静かに頷いた。
「唯香。お前だけ変なアダ名で呼ぶけど、その柔らかい雰囲気で俺達は励まされてた。遅れてまで来てくれてありがとう。助かったよ。」
「うん。こちらこそありがとう。」
唯香は顔を赤くして言った。
俺は優の方を見た。
「優…。お前にはかなり迷惑かけたな。いつも俺の側に居て…いつも俺の支えになってくれてた。お前と一緒に仕事できて本当によかったよ。お前との約束…ちゃんと守るから。決着…着けような?」
俺は笑って言った。
「…薫…どうしたの…?何か…最後みたいじゃん…。」
闇に閉ざされた方に向かうと、俺が入れるスペースだけが開いた。
最後に皆が居る方を振り向いた。
「ちょっといってくる。これで……さよならだ。」
俺の言葉を聞いて、皆が俺の方に来ようとした。
その前に俺は闇の中に身を投じた。