始末屋



―薫―



ここは…。


たどり着いたのは昔よく皆で遊んでいた村の神社だった。



懐かしいな。


あれから来てなかった場所…。


タバコをくわえて火をつけた。



『待ってたよ…君が来るのを。』


後ろから声が聞こえて振り返ると、死んだはずの慎司が居た。


『SAKURAは君と僕を戦わせたかったみたいだよ。この体…君の親友の体なんだろ?全く…SAKURAも酷なことを考えたものだ。かつての友と戦わせるとは。』


笑いながら慎司の体を使っている奴が言った。


『僕は植物の力を扱う悪魔『ヒア』。ここで君には死んでもらおう。』


真下から蔓(つる)が出てきて俺を捕らえようとする。


悪魔の腕に鎌を生やして全部の蔓を斬った。


「ブラックスライサー!」


黒い斬撃をヒアに向かって飛ばした。


『シードガード。』


木がヒアの前に出てきて、攻撃を防いだ。


「ブラックバーン。」


手をかざし、黒い火柱が木もろともヒアを包み込んだ。


木は消し炭になり、ヒアは平気な顔でその場に立ったままだった。


『心は痛まないのかな?かつての仲間に攻撃して。』


ヒアが笑って言う。


「お前は慎司じゃない。慎司の体を使って戦ってるただの悪魔。そんなお前に攻撃して心が痛むと思ったか?

あいにく俺は何の動揺もしてない。本当の慎司を俺は知ってるからな。だから心も痛まないが…その体を使ってるお前への憎悪しか今はない。さっさと死ね。お前に構ってられる時間なんて無いんだよ。」


ヒアに向かって構えて言った。


『冷たい人間だ。まぁ人間にしては珍しい方だけど。』


バカにしたように言うヒア。


「とっくの昔に死んでる奴に今更優しくする必要もない。俺の目標の前に立ちはだかる奴は全員殺すことにしてるんだ。

それに慎司は"僕"なんて言わない。その体使って動揺させたかったなら口調くらい変えるべきだったな?」


俺は笑って言った。