体は寒さに震え、段々力が抜けていく。
…この場合…僕が死んだらどうなるのかな…?
ちゃんと薫の道は開ける…?
考えるのも…何だか面倒になってきた…。
少し…少しだけ…寝て…から…。
瞼が重くなり、目を閉じた。
グイッ
誰かに腕を引っ張られ、僕を立ち上がらせた。
「ん…。君…まだ…?」
ゆっくり目を開けると、さっきのフィズが肩を貸していた。
「私は沙織です。さっきの悪魔の体の持ち主です。」
沙織さんは笑って言った。
「…ごめんね…。体あんな風に壊して…。君には辛かったんじゃ…。」
僕はうつむいて言った。
「ううん!私はもうこの世に居ない存在ですから。むしろ…死んでいるのに自分の体を使われてる方が苦しかった…。貴方をこんなに傷つけたのも私…。本当にごめんなさい。」
そう言って闇の方に歩き始めた。
「薫に伝えて下さい。形はどうあれ桜は生きている。桜を救いだして…2人で幸せになってと…。」
闇の前に着き、僕をちゃんと立たせた。
「本当にありがとうございました。」
沙織さんは僕に頭を下げた。
「ちゃんと伝えるよ。君の思い。死にかけてた所を助けてくれてありがとう。
もう休んでいいよ?安らかに眠って…次の明るい人生を迎えて。」
そう言うと沙織さんは微笑み、体が透き通っていく。
僕が小さく手を振ると、沙織さんも手を振り、体が消えた。
僕も居るべき場所に帰らないと。
皆が居る…暖かい場所に…。
闇の中に入った。
