―玲央奈―
ここは…学校??
闇の中に入って、たどり着いた場所は
どこかの学校だった。
ん…?
―『久しぶりに感じる上物の気配だな?かなり強い悪魔が潜んでいる。』―
アグニが冷静に言った。
僕は気配の感じる方に足を進める。
ここか。
気配を感じる教室を見つけ、その中に入った。
そこには髪が肩まで伸び、目がパッチリしている綺麗な女の子が席に座っていた。
この子だ…。
歳は僕と同じくらいかな?
『貴方が敵?待ちくたびれちゃった。』
僕を見て女の子が言う。
「それは悪かったね。君…何者かな?見た目と違って…随分化物みたいな気配出してるけど。」
笑って女の子に言った。
『私は氷の悪魔『フィズ』。秋山 沙織という女の体を使っている者よ。』
フィズ…。
『この子は可哀想な子でね~…。かつて荒西 薫に殺された女の子なんだよ。』
そう言って自分の髪を掴み、グチュグチュと音を立てて首を体から離した。
『荒西 薫のせいで…こうなったんだって。本当に酷い奴よね?』
フィズは首を元に戻す。
薫がね~…。
「まぁ…僕には関係ないことだよ。薫が殺していようとなかろうと…僕の今やるべき事は1つしかない。」
そう言って僕は悪魔の腕にし、鎌を生やした。
「復活早々悪いけど死んでもらうよ?あんた殺さないと薫の道が開けないんだ。」
フィズに向かって構える。
するとフィズは高笑いをし始めた。
『変わった人間ね~!良心は痛まないのかしら?』
僕はその言葉を聞いて笑ってしまった。
「そんな心を今会ったばっかりのあんたに持てないよ!可哀想って言ってほしいの?」
笑いながら言った。
『それもそうね。久しぶりに面白い敵と戦えそうだわ。』
フィズは笑って言って、僕に手をかざした。