―彩華村―
ダンッ!ダンッ!ダンッ!
戦っていると二朗と背中が合わさった。
「本当にキリがないですね。」
弾を装填しながら言った。
「あぁ…。体力にも限界がある…。始末屋の小僧共が早く終わらせてくれればいいんだが…。」
二朗は息を整えながら言う。
「それか……あの門自体を破壊するか…ですね。」
私は悪魔が出てきている門を見て言った。
「今は無理じゃないか…?この包囲網を突破しない限り…あの門にはたどり着かない…。俺か兄貴がここから離れて門まで行くとしても…晴と由莉恵にはここを任せられないし…どちらかが抜ければ必ず厳しくなる…。」
まぁ、そんなこと百も承知ですが…。
「言ってみただけです…。」
悪魔に銃を向ける。
だが悪魔達は襲いかかるのを止めていて、ジッと門の方を眺めていた。
何だ…?
しつこいくらい襲ってきてたのに…。
「兄貴…これは?」
二朗が私に聞く。
由莉恵と晴も気になっているのか私を見ていた。
「わかりません…。でも…何か来ますね…。」
『おぉ…人間とは何と愚かな生き物か。我々に蹂躙されるとも知らず…足掻き続けているなんて!だが…人間は美しい。最後の散る瞬間に魂が輝く!それはどんな宝石でも敵わない輝き!まるで私達に殺される為に生まれた生き物のようだ!』
『ギル~。人間って輝かないよ??血がべっとり付いて汚れるだけだし。』
悪魔が道を開け、遠くの方から痩せた長髪の男と大柄で短髪の男が歩いてきた。
……強い…。
ただ歩いて向かってきているだけなのに、手のひらは汗でびっしょりになっていた。