始末屋


同時に雷を飛ばし、白い雷と黒い雷がぶつかる。


爆煙が上がり、それに乗じてイラナスが殴りかかってきた。


イラナスの腕を掴み、足を上げて顔面に蹴りかかった。


しゃがんで避け、掴んでいる俺の腕を掴み、一本背負いをして倒れている俺に殴りかかる。


俺は拳を足で止めて押した。


「召雷…雷舞踊!」


イラナスに向かって雷が落ちる。


全て避けられ、俺に手をかざした。


『召雷…地雷蜘蛛。』


地面から黒い雷が襲いかかる。


俺は後ろに下がって避けた。


だが雷はまた地面に潜り、俺に襲いかかる。


めんどくさいのぉ…。


「破雷一掃刃!」


手に雷を纏い、黒い雷を打ち消した。



「痛っ…!」


手のひらを見ると、煙が上がり、火傷していて皮が剥けていた。


この技で止めん方がえぇな…。


『命知らずな人。私の雷を素手にアラナスの雷を纏っただけで打ち消せると思ったの?アラナスは出来損ないの天使よ。未熟者の偽善者の力等…私の前では無に等しいわ!』


イラナスが笑いながら言う。


「偽善も『善』の内や。偽善すらできないからお前は追放されたんやないんか?『善』がある分アラナスの方が強いわ。」


俺は手を握って言った。


『じゃあ聞くが人間…お前はその『善』とやらだけで世界は救えるか?『善』だけで人間の心を動かせるか?できないだろ?

人は『善』や『優しさ』等とほざくがこの人間界を支配しているのは紛れもなく『悪』の力よ!政治家とやらも口では『国民の為』だとほざくが…蓋を開ければ失言や裏金や陰謀が充満しているではないか。

人が人を思い合い、手を取り合って生きる等できるはずがない。人間はメリットが無ければ動かない!だからこそ私は禁忌を犯し、『悪』を極めようと思った。この様々な『裏』が支配する世の為にね。それこそがこの世界に存在する人間という下等生物の為にしてやれることよ。』



イラナスは妖しく微笑みを浮かべて言った。