始末屋


―楓―


「ここは…。」


闇に入りたどり着いた場所は、俺と玲央奈と紅葉が過ごしていた孤児院だった。


何でこんな場所に連れて来るんかな~。


嫌になる程思い出が詰まってる場所なのに…。



そんなことを思っていると、孤児院のドアが開いた。


敵さん登じょっ…!



『あんたが敵か~!弱そう!』


「も…紅葉…?」


そこには紛れもなく紅葉が立っていた。



そんな訳ないか…。


もう紅葉は死んどる。


「……紅葉の体使ってるなお前。」


そう言うと紅葉は笑って手を俺にかざす。


『黒雷地獄(こくらいじごく)。』


黒い雷が俺に向かって襲いかかる。


俺は黒い雷を避けた。


雷使いか…?!


『まだ終わんないよ?』


避けたはずの雷が向きを変えてまた俺に向かってくる。


何?!


俺はまた避けるが、黒い雷は俺を追い続ける。



ギリギリまで引き付けて…。



バチィッ!!


雷を出して相殺させた。



『へぇ~!なかなかやるじゃん!』


俺は紅葉に向かって雷を飛ばした。


「誰やお前。名乗れや。」


『私は『イラナス』。雷を使う悪魔よ。今はこの紅葉って子の体を使わせてもらってるわ。』


イラナス?


アラナスと名前が似とるな~…。


―『イ…イラナス…?』―


アラナスが脅えた声で呟いた。


知り合いか?


―『今より遥か昔…禁忌を犯して残虐性と狂気の力を手に入れ…天会を追放された堕天使…イラナス…。私の…姉…。』―


アラナスの姉…。


―『あの黒き雷は禁忌の証…。あの雷は全てを破壊する…。勝ち目なんて……』



「アホ。戦う前に諦めてどないすんねん。俺はあいつに絶対勝つ。どっしり構えてたらえぇ。」


手に雷を集めた。


『その気配…アラナスね。愚かな。私と対峙して生きて帰れると思ってるのかしら?

忘れたなら思い出させてあげる。私の恐ろしさをね。』


イラナスの手に黒い雷が集まる。