―結城グループ―



コンッコンッ。



私は社長室のドアをノックした。



「入れ。」



その声を聞いて、私は社長室の中に入った。



「おぉ、理恵か。」



イスに座っているのが、私の父であり結城グループの社長の誠司。


私は父の方に近づいた。



「始末屋のこと調べてきました。かなりできるみたいですよ。」



メモを父に渡すと、じっくりと読んでメモを置く。



「ならば始末屋とやらに任せるとするか。私の重要データのフロッピーを奪ったあの憎き牧瀬組を始末してもらう為に。」


「わかりました。今日中に依頼しておきます。」



そう言って、社長室を後にした。



牧瀬組を始末……。



お父さん、フロッピーについては一切触れなかったわね。



あのフロッピーの中身は一体……。



お父さんのバックについている牧瀬組を消すくらいのフロッピー……。



始末屋に始末させる前に、フロッピーの中身を調べてみようかな。