―彩華村―
ザッ…
ザッ…
ザッ…
ザッ…
ザッ……。
「ん?お前…!桜!桜じゃないか!」
村の男が驚いた顔で私に近付き、肩を掴んだ。
「皆心配したんだぞ?薫は追放されてたが…戒さんが認めてくれてこの前帰ってきてたよ!それから…慎司と沙織は…残念だったが…
ん?お前た…!」
男は喋り終える前に氷付けになった。
「キャア~~!!!」
それを見ていた女が悲鳴を上げる。
『あらあら…短気ねぇSAORI。もう少し涙の再会を楽しませてあげてもよかったんじゃない?』
氷付けになった男を蹴り倒して割った。
『そんなこと馬鹿馬鹿しくて見てられないわ。早く壊しましょうよ。この村を…。』
SAORIはマントを取る。
すると他の4人もマントを取った。
『皆ダ~メ。こんな村…これで充分よ。』
私は魔具屋から奪った魔具を出した。
「なっ…何だお前達…!何をするつもりだ!」
「桜!慎司!沙織!お前達…何でこんなこと…!」
女の悲鳴で集まってきた村人が恐怖の混じった顔で私を見る。
『うるさい害虫は…ちゃんと駆除しとかないとね?私達の戦いに邪魔よ。消えなさい。出でよ…冥界の門。』
微笑みを浮かべ、魔具の力を解き放った。
すると、村の遥か奥の方に大きな扉が地鳴りと共に出現する。
村人は震え上がり、禍々しい扉を見つめる。
その扉がゆっくりと開き、おびただしい数の悪魔が出現する。
『恐怖に震え上がりなさい害虫共!!お前達の悲鳴が私達の力になる!せいぜい足掻きなさい!!』
悪魔は村を襲い始める。
村の人々は我先に村に出ようとするが、冥界の門の結界の力で村から出ることができない。
薫…早く来ないと
貴方の村が無くなるわよ??