俺は一口お茶を飲み、話し始めた。
「2日後…俺の故郷を消そうとしてる奴が暴れ回る。もちろん俺も戦うが…さすがに敵と戦いながら戦える余裕が無い。だから…お前達の力を借りたい。お前達は俺達と互角に戦えたし…契約者ではないが魔具を使う。頼む…。協力してくれないか?」
頭を下げて言った。
「つまり…私達が貴方と共にその故郷に行き…その攻撃から故郷を護れ…こういうことですか?」
「あぁ…。」
頭を下げたまま言った。
「その御依頼に参加して私達にメリットはあるんですか?」
俺は頭を上げて史朗を見た。
「……無い…。正直危険だ。死ぬ可能性も充分ある。無理にとは言わない。お前達にも仕事はあるだろうし…なにより義理が無い。無理なら無理で断ってくれて結構だ。」
そう言うと史朗は考え始めた。
「史朗様…。私は…1人でも行きます。確かに義理は無いですが…こいつに死なれても困ります!私はいつかこいつに勝たなければいけません!そんな場所に行って死なれたら…私は約束を果たすことができません!私はこいつに借りがあります。敵にも関わらず体を治してもらいました…。いつまでも私は借りを返せないままじゃ私の気が収まりません!」
由莉恵が史朗に言った。
「お前…。」
「かっ…勘違いしないでよ…?別に…心配とかじゃないから…!借りを返す為よ!」
なぜか頬を赤らめて俺に言った。
「…わかりました。由莉恵1人で行かせる訳にも行きません。その御依頼引き受けましょう。
依頼料と飛行機代は由莉恵の体を治してくれた分で構いません。それと…私とまた戦ってくれることを約束して下さい。」
史朗が俺に扇子を指して言った。
「…あぁ。約束するよ。」
俺は史朗を見て言った。
「では…明日の昼12時に空港で待ち合わせということで。依頼を受けたからには全力で役に立ちます。御依頼ありがとうございました。」
史朗はそう言って俺に頭を下げた。
