執事の顔が怒りに満ちていく。


「だからお前はこの裏側の暗号を俺が見つけた時に少し焦った顔したんだろ?

普通焦らないよな?意味なんてわからない数字の羅列が並んでるだけで。だがお前は焦った。それは内容を確認したにもかかわらず…知らない暗号が出てきたからだ。

そして…俺が暗号を解けないと言った時にお前は安心した顔をした。見てないと思ったら大間違いだぞ?」


俺は笑って執事に言って手紙を出した。



――――――――――――――

 3=2
 4=3
 3=2"
 2"
 1
 8
 3=2
 1=2

――――――――――――――



「そして…この暗号で黒幕はお前だと確信した。一見何の法則性も無い数字だが…これは簡単に解ける方法がある。携帯があればな。」


執事はわからない顔をする。


「この数字通りに番号を打っていくと答えが簡単に出るんだよ。

3は2回
4は3回
3は2回押して点をつける
2は1回押して点をつける
1は1回
8は1回
3は2回
1が2回

そうやって携帯で打ち…出てくる文章は






"しつじがあやしい"だ。」


俺は手紙を地面に落とした。


「それと…残念なお知らせだが三浦 英樹は死んでねぇ。」



執事は驚いていた。



「黒幕がお前だってわかったから嘘ついたんだよ。急所は外れてあったから治した。その時お前泣いてたけど…猿芝居は俺が見えなくなるまで続けろよ。

客の方に振り返った時…お前顔が笑ってたよ。」


執事の顔が青ざめていく。


「それで…僕が始末屋からお嬢様を奪ってあんた達に渡した時…僕はあんたが犯人か確かめる為にお嬢様に仕掛けを作った。

その仕掛けは…お嬢様に何らかの危害を加えようとすれば…闇がお嬢様を守る盾になるようにする仕掛け。

危害を加えた者は焦る。だから僕達の戦ってるここに戻ってくる。まんまと引っ掛かって来たのが…あんたってこと。自分が黒幕ですって自分が証明しちゃってるよ?」



玲央奈は執事を指差して言った。