「それでも僕は…勝ち続けないといけない…。負ければ…僕の存在価値なんて無くなるんだ…。紅葉も守れなかった僕に……楓の大切な物を守れなかった僕に…本来なら存在価値なんてない。僕が今も楓の隣に居れるのは…僕に利用価値があるからだ。
それ以外に僕の生きる道なんてない。
敵に勝ち続けるのが…僕の存在意義なんだ。」
玲央奈は悲しい目をして言った。
「死神の黒柩…序章、プロローグ。」
俺の真後ろに大きな黒い柩が現れ、それが開き、死神のような奴らが一斉に出てきた。
何だ…?
この技は…。
「僕の存在意義の為に……消えてよ薫。」
俺は鎌で死神を斬っていくが、他の死神に捕まって柩の中に連れて行かれる。
さすがにマズいな…。
鎌をしまった。
「最終章…フィナーレ。」
ザンッ…!
ザンッ…!
ザンッ…!
ザンッ…!
ザンッ…!
ザンッ…!
ドカァッ…!!
「ぺっ…!いいの何回か…もらったな…!」
柩を蹴って開け、腕の傷口を抑えた。
俺は断罪で死神による斬撃を防いで、脱出した。
「死神の黒柩が…破られた…?!脱出なんて不可能な技なのに…!!」
玲央奈が目を見開いて俺を見ていた。
「不可能なんてあるかよ。死ぬ気でやれば大抵のことはできる。」
俺は断罪を抜いて玲央奈に斬りかかった。
玲央奈は俺の斬撃を避けていく。
「もらった!!」
玲央奈の隙をついて、体を斬った。
「くっ…!!」
玲央奈は斬られた部分を抑えて後ろに下がった。
「楓には教えれないことを…俺がお前に特別に教えてやるよ。敵に負ける感覚って奴をな。」
断罪を向けて言った。
「僕は…絶対に負けない!!」
玲央奈は手を開いた。
