玲央奈は鎌を掴み、俺を引き寄せた。
「僕だって薫をいつでも殺せるよ。」
俺の腹を殴り、顔面を蹴り飛ばした。
俺は玲央奈の足を掴み、壁に叩きつけた。
「ぐっ…!僕は負けないよ!」
玲央奈は俺の胸ぐらを掴んで頭突きをする。
「ちぃっ…!俺だって負けれねぇよ…!!」
俺は玲央奈の腹を蹴った。
「死神の双剣…狂猫の爪!!」
玲央奈は紫色に光る爪をつけ、俺に斬りかかってくる。
俺は攻撃を鎌で受けていく。
「僕は…負けれない…!僕が負ければ…楓が教えてくれたことが無駄になる…!」
玲央奈は攻撃をしながら言う。
「負けるのは無駄なことじゃねぇ…!」
俺は攻撃を受けながら言った。
「無駄だよ!!」
玲央奈は爪で鎌を払い、俺の腹を爪で斬った。
なっ…!
ヤバい…!!
体に激痛が走る。
「僕は完璧な人間で居なきゃいけない。楓に…強くなったってことを見てもらう為に。だから僕は勝ち続ける。」
玲央奈はうずくまる俺を蹴り飛ばした。
やって…みるか…。
アビル!
―『はいはい。』―
アビルの力が流れるのを感じ、体の激痛が無くなった。
「勝ち続けた先に…楓が教えてくれたことが残るのか?」
俺は立ち上がって玲央奈に鎌を向けた。
「立った…?」
玲央奈は俺を見て、爪を見つめた。
「俺の悪魔を舐めんなよ?破壊の悪魔王の力で俺の中に流れる毒を破壊した。残念だったな。死んでなくて。」
俺は玲央奈に笑って言った。
「お前が楓に教わったことは一体何だ?完璧な人間であれと楓は言ったのか?自分を見つめ直せよ玲央奈。俺が知る楓なら…間違っても人にそんなことは教えねぇよ。」
玲央奈は爪をしまって、俺に手をかざした。
