始末屋



「フレアランス!!」


炎の槍を玲央奈君の方に向かって投げた。


「黒我守。」


玲央奈君と楓の前に闇が現れ、フレアランスを吸い込んだ。


「行け。帽子屋。」


さっきの男が目の前から消え、後ろから現れた。


「やられる前に…やる!!!」


俺は玲央奈君に斬りかかった。


「残念~♪」


ザンッ!!!


なっ…!?


俺の背中を何かが斬った。


目の前にはさっきの男が居た。


「帽子屋は次元移動もできるし…音速のスピードを持ってるんだよ。」



強い……。


薫が実力を認めてるだけある…。


本当に天才だ…。



「さて…2分経ったね。ちなみに言っとくけど、楓も僕もまだ全然本気出してないよ。君の今の実力じゃ勝つのは無理。君の負けだよ。

女王裁判(くいーんさいばん)。」



玲央奈君の後ろに綺麗な女の人が出てきた。


「女王…判決は?♪」


『気に入らないから死刑♪♪』


女の人がそう言うと、俺の真上から真っ赤なハートが落ちてきた。



「ガハッ…!!」



もう…ダメだ……。



「優…!!優…!!嫌だよ…?死んでないよね…?」


意識が遠のいていく途中で、愛ちゃんの悲しそうな声が聞こえた。



まだ…!まだ…倒れちゃ…いけない…!!


愛ちゃんを…護る…!!


立ち上がって剣を構えた。



「玲央奈…!!」


俺がそう叫ぶと、こっちを見た。


その瞬間にガーディアン・アイを発動させて動きを止め、玲央奈君を斬った。



「まだ…!終われない…!!愛ちゃんは…俺が護るんだ!!!」


玲央奈君を殴り飛ばし、胸ぐらを掴んだ。


どうにでも…なれ…!!



―『優ダメ!!』―


ガーディアン・アイを発動させて動きを止め、玲央奈君の体を斬って、蹴り飛ばした。