始末屋

―薫―


『ギャアッ…!この人間強いっ…!』


「舐めんなザコが。」


断罪で悪魔を斬り倒していく。


『怯むな~!』


斬っても斬っても悪魔は向かってくる。


―『しかし…あの玲央奈って小僧の能力かこれは…。』―


アビルが言った。


「知らねぇ…よ!てか…何でお前が…!相手が玲央奈達って知ってんだよ…!」


悪魔を斬りながら言った。


―『俺を舐めるな。どれだけ気配を消そうとアグニが側に居れば俺は分かる。疼いてしょうがねぇ…。』―


そうか…!


ここに来て何も気配を感じなかったのは玲央奈の能力か…!


だとしたら…優が危ないな…。


さっさと終わらせねぇと…。


2対1の状況ならさすがに優でもヤバい…!


『何ボーッとしてんだよ!かかれ~!!』


悪魔達が俺に押し寄せてくる。


「バカが…。そうくるのを待ってたんだよ。」


俺は断罪を悪魔の方に向けた。


「妙技…閻魔の裁き(みょうぎ…えんまのさばき)!!」


悪魔達の真横に大きな赤い手が次元を割って出てきた。


「魂を潰せ。地獄の断罪人。」


赤い手が合わさり、向かってきた悪魔達を潰した。


『あいつ…!本当に人間かよ…!』


悪魔達がざわつき始めた。


「全部始末するから休まず来いよ。それとも悪魔のくせに人間が怖いか?」


俺は笑って言った。


『ちくしょう…!舐めんな~!』


残りの悪魔達が一斉に向かってくる。



―『低級悪魔が…。実力の違いもわからんとは…。薫…俺の力を見せつけろ。』―



はいはい…。


断罪をしまって、骸懺悔を出した。



「絶望の輪廻…。」


鎌に闇を纏い、向かってくる悪魔を斬り倒していく。



『ケッ!力が保つかよバーカ!!殺せ!!』


悪魔は笑いながら言った。


「バカはお前達だよ。」


悪魔の方に鎌を投げつけ、長くなった鎖で全て捕らえた。


「魂喰らいの鎌よ。全ての魂を吸い尽くせ。」


鎖が闇に包まれ、闇が晴れると悪魔は全て消え去っていた。