パーティー会場に着くと、持ち物検査をされ、更にパーティーに呼ばれているかを確認され、やっと中に入れた。


「タバコ吸いてぇ。疲れた…。」


俺はダルくなって言った。


「禁煙って言ってたもんね~。まぁ、仕方ないんじゃない?」


優が俺の肩を叩いて言った。


「相手がことを起こせば一発で終わるのに。まぁ…喫煙スペースはあとで探す。いいか?俺も一応気配を探るが、相手が一般人だとそれも意味がない。重要なのはお前のガーディアンの力だ。なるべく集中しろよ?見逃して秘宝も愛も奪われたら少々めんどくさいことになる。この会場で終わらせる。わかったか?」



「わかってる。俺の力が今回の仕事の鍵なんだね。」


優は拳を握って言った。


「それと、立食パーティーだから多少のマナー違反はごまかせるが…あまり目立つ行動はとるなよ?誰の前でもだ。俺達が仕事をしてるっていう素振りを一切見せんな。むしろパーティーを楽しんでるように見せるんだ。」


俺は優に耳打ちした。


「わかった。でもどうして?仕事してるように見せれば相手も驚くでしょ?」


優がヒソヒソ声で言う。


「この場に居る誰が敵かわかんねぇ状態だからだ。多少相手に暴れてもらって、あとはここから出さなかったらいいだけだ。俺とお前ならできるだろ?」


「そういうことね。わかった。そういえば…暗号解けたの?」


気になるように優が言った。


「……解けてない。一体どういう法則で並んでる数字なんだか。」



俺はため息を吐いて言った。



「お飲み物はいかがですか?」


ウェイターが俺達に聞いた。


「じゃあ…シャンパンを。」


「俺オレンジジュース!」



ウェイターは俺達に飲み物を渡して去っていった。



「声が大きい。もっと静かにしろ。」


俺は優を見て言った。


「ごめんごめん。つい癖で…!」



ったく…こいつは…。