始末屋

―3年前―



「薫。あんたの悪魔は私の悪魔より強力よ。だから、無闇に力を開放しちゃダメよ?私があんたに戦い方を教えたのは‥あんたが自分自身を守る為の力を与えるためよ。」



涼風は俺の頭を撫でながら言った。


俺は目標があるから、もっともっと強くなりたいと思っていた。



「涼風姉(すずかねえ)には感謝してるよ。何も知らない俺にいろんなことを教えてくれた。でも‥俺はもっと力を欲するかもしれない。その時はどうする?」



涼風にそう言うと、真剣な顔で俺を見た。


「その時は…私のことは忘れなさい。もし今より悪魔が近くなったあんたと敵同士で会ったら…私はあんたを忘れて殺しにかかるわ。あんたもそうしたらいいわ。」



涼風は笑ってまた頭を撫でた。


「本当あんたは可愛いわね~!」


更に俺を抱きしめる涼風。


「うっとうしいわ。」


俺は精一杯抵抗した。



――――――――――――――――



忘れてた…。


同情するのは間違いだ。


あの時の涼風の気持ちを裏切ることになる。



「思い出したよ。昔のこと。今から俺は…あんたを殺しにかかる。」


俺がそう言うと、涼風は笑って扇子を俺に指す。


「やれるもんならやってみなさい!」



俺は鎌を両手で握って、涼風に斬りかかる。


涼風は扇子で受け止める。


息を大きく吸う。


次の行動に気付き、涼風は扇子に力を入れる。



「ブラックフレア!」


吹き飛ばされながら、俺は黒い炎を吐いた。



「ちっ…!風陣!」


風で炎を消した涼風。


両手を合わせ地面に手をついた。


「ブラックシャーク!」


地面から出た黒い鮫が涼風に襲いかかっていく。



「鎌鼬!」


風の刃が黒い鮫を切り刻む。


「デスニードル!」


針の山が涼風を襲う。


「風陣!」



涼風の周りに風が吹き、針の山は崩れる。


だが俺はそれに乗じて涼風の目の前に来た。


「もらった!」


俺は鎌で涼風に斬りかかった。