-次の日 三浦本家-
「愛様…これでよろしいですか?」
メイドさんが鏡を見せて髪型を見せる。
「はい!今日も素敵です!いつもありがとうございます。」
私はメイドさんに頭を下げて言った。
「とんでもない!私は愛様が好きでやってるだけですから…!お礼などもったいないです…!では失礼します!」
メイドさんはそう言って部屋から出た。
そんなに固くならなくてもいいのに…。
昨日の雨が嘘のように空は晴れている。
今日は何だかいいことが起こりそう!
また会いたいな…優に…。
チョコ美味しかったかな?
コンコンッ!
『愛様!』
ドア越しに菅原さんの声がする。
「どうぞ!」
そう言うと、ドアを開けて一礼した。
顔を上げると、顔が真っ青になっていた。
「どうか…しましたか?」
心配になって聞いてみた。
「愛様…!このような物が送られてきました…!」
菅原さんは私の方に来て、便箋を渡す。
差出人は…書いてない…。
疑問に思いながら便箋を開けて、手紙を見てみた。
―――――――――――---
三浦財閥に伝わる秘宝『黒き涙』を
三浦家当主の生誕記念パーティーに頂く。
もしこの事を警察に報告したり、『黒き涙』を展示しなかった場合は
三浦家に関わる全ての者を根絶やしにする。
忘れるな。我々は常にお前達を監視している。
皆殺しだ 今まで抱えた
怨み、憎しみを
羅刹の魂と共に
あんた達を皆殺しにしてやる
色々な物を持ちすぎたお前達に
文句を言われる筋合いはない
根こそぎ奪ってやる
羅刹の魂と共に
生まれた事を後悔するんだな
―――――――――――---
「これは……。」
「やはり警察に言った方が…。」
菅原さんが言った。
「待って下さい!菅原さん…この事は内密にして下さい。頼れる人に相談してみます。すぐに出かける準備をして下さい!」
「一体どこへ…?」
「裏扇杜です!」