朝から雨が降り続き、時折見せる雷の光が雨のひどさを強調させる。


外はどしゃ降りの雨。


僕は窓に手を当てて降り続く雨を見ていた。



コンコンッ。


「入れ。」


「失礼します。」


ドアが開くと、執事の菅原が入ってきた。



「こちらは例の者達を雇う依頼料だそうです。」


そう言って菅原が紙を机の上に置いた。



僕は机に置かれた紙を見た。



『1000万。それ以下は受けない。』


紙を破り捨てた。


「ふん。裏稼業のチンピラ風情が。菅原…本当に優秀なんだろうな?」


菅原を見て言った。


「はい。その地域では右に出る者は居ない程の実力だそうです。私は計画を成功させる鍵かと思います。」



菅原は表情を一切変えずに言った。



「そうか。今回の計画は失敗できない。もしそいつらが失敗した場合…僕達の立場も無くなるってことだ。それを踏まえてもこいつらでいいのか?」



「はい。間違いないかと…。」



ならば1000万なんてはした金で釣られる者を信じてみるか。



僕の思った通りに動く駒であってくれれば何でもいいしな。



「わかった。1000万払おう。そいつらにもそう伝えろ。いいか?くれぐれも内密にだ。お前が誰かに見られれば…僕は容赦なく君を切り捨てる。覚悟はいいな?」



僕がそう言うと執事が膝まずく。



「…全て朋樹様の仰せの通りに致します。ご心配なさらずに…。」



そう言って部屋から出て行った。




これは革命だ。



僕がトップになる為の革命だ。