―始末屋アジト―



「俺も頑張るよ~!薫に負けないくらいの強い奴になってやるんだ~!」


「おっ!よう言うたの~!頑張れ!お前ならやれる!」


「そうよ~!薫なんてさ~…ぶっきらぼうでカッコつけてるだけなんだからさ!優が頑張ればすぐに追い越せるわよ!」




どういう状況だ…これは…。


「お酒臭~い。」


玲央奈が鼻を摘まんで言った。



3人はベロベロに酔っ払っていた。



「全く…。酒が飲めねぇなら飲むなってあれほど言ってんのに…。」


俺は優を見て言った。


「玲央奈やないか~!」


「うわっ…!」


楓は玲央奈を引っ張って膝に乗せた。


「なぁ玲央奈~!俺達も死ぬ気で頑張って今があるんやもんな~?」


楓が玲央奈の頭を撫でて聞く。


「わかった…!わかったから…!酔ってる楓気持ち悪いから嫌いなの~!!」


玲央奈は楓の手を掴んで言った。


「俺達だってさ~!!」


「おっ…!おい…!」


優は俺を掴んで抱きついて、俺の頭を撫でる。


「薫!俺達だっていろんなこと乗り越えての今だもんね~?俺達だって頑張ってるもんね~?」


「…お前…あとで絶っっ対殺すからな…?」


玲央奈は俺を見てクスクスと笑う。



「お前達より遥かに俺達の方が努力しとるわ!」


「俺達だって負けないもん!」


楓と優が訳の分からない言い争いをしていた。


それを理恵がただ声を出して笑って見ている。


「付き合いきれねぇ。」


俺はグラス2つと氷とオレンジジュースを持って自分の部屋に戻った。