始末屋



―玲央奈―



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―修行開始から1年後―


僕達は紅葉が住みたがっていたマンションを借りて住んでいた。


「楓…頼みたいことがあるんだけど。」


「何や?」


楓は僕を見た。


「あのね…楓の背中に刺青彫ってあるでしょ?それ彫った人の所に連れて行ってほしいんだけど…。」


僕はソファーに座っている楓に近付いて言った。


「それはどういう意味や?」


「僕も背中に刺青入れたいな~…って思って…。」


そう言うと楓はそっぽを向いた。


「楓お願い!」


「ダメや!何でわざわざそんな物入れんねん!綺麗な体に傷がつくんやぞ?許可できるか。」


楓はそう言って新聞を読み始めた。


「楓のスケベ!僕の体じろじろ見てたんだ!」


冗談で両手で胸を隠して言った。


「見るかボケ!刺青言うんは一生背負って生きないけんのやぞ?消したくなったって消せへんねん。それにお前まだ13やろ?刺青入れれる年齢やない。諦めるんやな。」


楓はそう言ってソファーに寝転んだ。


「おかしいよね?僕が紅葉から聞いた話だと…楓が刺青入れたの僕と同じ年齢くらいだったはずだけど?」



僕がそう言うと、楓は溜め息を吐いた。


「そうまでして…何が入れたいんや?」





「決まってるじゃん!紅葉の葉を入れる。僕が紅葉を背負えば…3人で暮らしてることになるでしょ?それに…見守っててほしいんだ。僕が戦うのを。」


僕は拳を握って言った。



「……後悔しても知らんからな?」


楓が真面目な顔をして言った。



「しないよ。僕は紅葉が今でも大好きだから。」


そう言うと、楓は笑った。



「お前の大好きな紅葉が生きてたらめちゃくちゃ怒るやろうけどな!ほな…行こうか!」


「うん。」



僕は見えてるけど教えない。


楓の後ろで、紅葉が僕を見て怒っていたことを。



僕と紅葉だけの秘密にしておこう。



そう思って外に出た。



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