始末屋




紅葉は僕を庇って男に斬られた。




ポタ…ポタ…ポタ…ポタ…。


「れ…おな…。」


「ちぃっ…!いつかお前を殺す!!どこかで俺の噂を聞いた時…必ず来い!!その時こそ殺してやる!俺は『ソード』!その名を覚えておけ!!」


そう言って男は逃げて行った。



「紅葉…!紅葉…!!」


「何…?玲央…奈…。」


紅葉は僕にもたれ掛かる。


受け止めると大量の血が手に付いた。


「嫌だよ…?紅葉…!死んだら嫌だよ…?紅葉…紅葉…!!」


僕は泣きながら抱きついた。


「玲央奈…。幸せに…生きてな…?私…は…玲央奈の…笑った顔…が大好き…やから…。泣かんで…玲央…奈…。」


笑って紅葉が言った。


僕は溢れる涙を必死に拭いて、笑顔を作ろうとするが、涙が止まらなかった。


「無理だよ…。紅葉が元気じゃないと…笑えないよ…!僕…ちゃんと笑えないよ…。」


紅葉は僕の顔を触って、涙を拭こうとする。


「…玲央奈…。ごめんな…?私…約束破って…しま…う…。側に…居れんで…ごめ…な…?」


そう言って、顔を近付けて優しいキスをした。


「…お詫び…に…私のファースト…キス…大好きな玲…央奈にあげ…る…。」


紅葉はそう言って地面に倒れ込んだ。


「紅葉…?紅葉…!死んだら…ダメだよ…!」


体を揺すりながら言った。


すると紅葉が僕の手を握る。


「兄ちゃ…に…伝え…て…?さっ…先に…お母…ちゃ…と…会って…くるって…。」

紅葉の声が途切れていく。


また僕は…大切な物を…失うの…?


大好きな人を失うの…?


「嫌だよ紅葉…!僕頑張るから…!もっと頑張るから…!死なないでよ…!」


紅葉の手を握りしめて言った。


「れ…な…。笑って…?」


僕は涙を流しながら精一杯笑顔を作った。


「かわ…いいな…。」


そう言って僕の頭に手を置いた。


「…好き…れお…な…」


僕の頭に置いてある手が地面に落ちた。


「紅葉…?紅葉…?紅葉~~~……!!!」