始末屋



「それから目を覚ましたらビックリしたわ!あんだけ殴られたのに全部治ってた!でも…背中の傷は残ってもうた。妹は泣くわ…園長先生からは怒られるわで大変やったわ~。」


チーズを食べて言った。


「その背中の傷は…今も?」


優が俺に聞いた。


「もう見えへんよ。別の物でかぶしたからな。男が背中の傷を背負ってるのは逃げた証や。だからもう傷つけへんように…」


上半身の服を全部脱ぎ、優に背中を見せた。


「うわっ!龍だ!」


俺は背中に和彫りの龍に白い羽を生やした刺青を彫っていた。


「これは覚悟。龍のように気高く逞しく生きていくって決めた証や。龍はどんな相手からも絶対逃げたりせん。だから俺は強くなる為に龍を背負う覚悟を決めた。」


そう言って服を着た。


「でも紅葉と園長とアラナスにはキツく怒られたけどな!あと、これのせいで温泉入られへんのがキツいのと…女の子は誰も寄って来んのよ~!男の覚悟言うんは厳しい物やな~って最近実感しとる。」


優と理恵ちゃんは笑った。


「楓は優しいから関係ないよ!」


優が言った。


「私もヤクザは大分見たからもう慣れてるわ!何かを背負うって勇気のいることだと思いますよ?それを背負う楓さんはカッコいいですよ!」


理恵ちゃんが笑って言う。


「そう言うてくれると嬉しいわ~!ありがとう!」


俺は笑って言った。


「まぁ話の続きやけど、それから俺はアラナスと2年間特訓して…今の運び屋の仕事を陰でやり始めたんよ。最初はキツいこと押し付けられたけど…そのキツい仕事をこなしていく内に強くなっていくのを実感してた。それから1年後やな。玲央茄と出会ったんわ。」